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センセイと課外授業
第9章 ハツカレ?
だけどー

「一ノ瀬?」

「先生は何とも思わないんだね。」

「どうした?」

先生が怪訝そうに私を覗き込む。
その視線を避けるように鞄を掴み私は勢いよく立ち上がった。

「いちー」

「告ったよ!」

「…え?」

首を傾げる先生にイライラした。

(なんで…)

「もう告ったし!」

「…そうなのか。」

驚いたように目を見開くと、先生はコーヒーを一口飲んだ。
それをみていると余計に腹が立つ。

「で?返事はきいていいのか?」

落ち着いた声。
私の心臓が早く脈打つ音と対照的すぎて、どんどん怒りが膨らむ。

(なんで、そんな冷静なのよ…)

「先生は…」

「まぁ返事がどうであれ、俺はずっとお前を応援してやるから。」

「えっ…」

先生は顔を上げると、またほほえんだ。

「一応お前の先生だしな。教え子の幸せ願ってやるのが仕事だろー?」

「そ、う、かもしれないけど…」

(なんで、なんでそんな簡単に…なんで…)

怒りが萎んで小さくなってゆく。

「諦めんなよ、簡単に。…何事もさ。ほら、さっさとテストするぞ。ちゃんとしてきたかー?結構難しい問題…」

ふっと笑う先生をみて、私は堪らず部屋を出た。

「いっ、一ノ瀬⁉︎」

後ろから聞こえた声にも振り返らず廊下を走り抜ける。
そのまま学校の門まで出ると立ち止まった。

(どうして…)

「平気なんだ、センセ…そうだよね先生だし。」

(てゆうか少なからず落ち込んでる私、何なのよ…)

思わず飛び出してしまった自分に戸惑いながら、私はゆっくり駅に向かった。

(トシくんに会いたくない…)

何度もそう思いながら、気づけば目の前のインターホンを押していた。
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