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第9章 ハツカレ？

ひっぱられた勢いで後ろに倒れそうになる。

「うわっ！」
「きゃあっ！」

(やばいっ転ぶっ！)

空が一瞬見えたかと思うと、次の瞬間トシくんと一緒に勢い良く後ろに倒れてしまっていた。

(…って、痛くない…？)

「いてぇ…」

トシくんのうめき声が背中越しに聞こえて、慌てて上体だけ起き上がり振り返る。

するとちょうど起き上がったトシくんの顔が目の前にあった。

(な、な、な、なななな！！)

恥ずかしくなって俯くと、自分がトシくんの膝の上に尻餅を突いていることに気づき、思わず立ち上がろうとした。

が…

グイッ…

「えっ！？」

後ろから腰に手を回され引き寄せられた。