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第13章 好きって

「…ふえ？」

目を開けると、トシ君が微笑んでいた。

「カナ、顔真っ赤。」

「だ、だだだだって…」

いろいろ想像した自分が恥ずかしくなって、私は顔が熱かった。

「…もしかして、なにか期待しちゃった？」

からかうようにいうトシくんにすぐには反応できない。

（なにかって、なにか期待したっていうか…だって何かは…）


「…な、なにかって…？」

「ん～～例えば…」

フッと微笑むトシ君。

そんな顔も素敵だなあ～と思う間もなく、気づけば背中が冷たい。

押し付けられたフローリングからトシくんを見上げると、そのまま息つく間もなく唇をふさがれた。