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スパイ少女は奴隷になる
第1章 プロローグ
一日の講義が終わった昼下がり、下校中の学生の騒がしい話し声の中。私、東雲美柑は待ち合わせの最中に見ず知らずの女子生徒に話しかけられていました。どうやら、お二人は私を大学に迷い込んだ子供だと思われているようで、子供に話しかけるように膝を折って視線を合わせてくれています。
「ねぇ、君どうしたの?うちの大学に何かご用かな?」
「あっ、あの、わた……あ、僕は……」
突然話しかけられたのも相まって、言葉に詰まってしまいます。短めの髪に隠すように顔を伏せて、目線を泳がせ、まごまごしていると私を呼ぶ声がしました。
「悠太、悪い。待たせた」
「あ、嶺二くん……」
私を悠太と呼んだ彼は水無月嶺二、私の寮でのルームメイト……、そして、私の調査対象でもある青年です。彼は長身の頭を軽く下げて女子生徒を丁重に追い払うと私と帰路を歩き始めました。
「なんで女子に絡まれてたんだ?」
「あ、えっと、あの、迷い込んだ子供だって思われてたみたいでね。あの、僕身体小さいから……。あはは」
雑談をしながら彼と並んで寮への帰り道を行きます。並んで歩くと、私は彼を見上げるような形になります。彼は三回生で、有力財閥の一つである水無月グループの御曹司。いわゆるエリートです。黒い短髪と鋭い目つきの整った顔立ち。背が高めで、テニス部に入っているためか、体つきも良いです。
それに対して私は彼より6つ年下で、小さくて痩せっぽちで、貧相な体格でした。そんな私がなぜ、悠太と呼ばれているのか、大学に通っているのか。それは私がスパイだからです。私は大学一回生という身分を与えられているものの、飛び級ができるほど頭は良くありませんし、そもそも大学に通えるような生まれではありません。ただ、養成施設の手引きで、スパイとして彼、水無月嶺二について調べるために大学に送り込まれました。そこで不相応にも、飛び級で入った14歳の男子生徒である悠太という身分を与えられて、彼のルームメイトとなったのです。この男装も二人一組という寮のルールを使って彼に近づくためのものでした。
「悠太、そっち重いだろ。交換しよう」
「あ、えっと、いいの?ありがとう」
「ねぇ、君どうしたの?うちの大学に何かご用かな?」
「あっ、あの、わた……あ、僕は……」
突然話しかけられたのも相まって、言葉に詰まってしまいます。短めの髪に隠すように顔を伏せて、目線を泳がせ、まごまごしていると私を呼ぶ声がしました。
「悠太、悪い。待たせた」
「あ、嶺二くん……」
私を悠太と呼んだ彼は水無月嶺二、私の寮でのルームメイト……、そして、私の調査対象でもある青年です。彼は長身の頭を軽く下げて女子生徒を丁重に追い払うと私と帰路を歩き始めました。
「なんで女子に絡まれてたんだ?」
「あ、えっと、あの、迷い込んだ子供だって思われてたみたいでね。あの、僕身体小さいから……。あはは」
雑談をしながら彼と並んで寮への帰り道を行きます。並んで歩くと、私は彼を見上げるような形になります。彼は三回生で、有力財閥の一つである水無月グループの御曹司。いわゆるエリートです。黒い短髪と鋭い目つきの整った顔立ち。背が高めで、テニス部に入っているためか、体つきも良いです。
それに対して私は彼より6つ年下で、小さくて痩せっぽちで、貧相な体格でした。そんな私がなぜ、悠太と呼ばれているのか、大学に通っているのか。それは私がスパイだからです。私は大学一回生という身分を与えられているものの、飛び級ができるほど頭は良くありませんし、そもそも大学に通えるような生まれではありません。ただ、養成施設の手引きで、スパイとして彼、水無月嶺二について調べるために大学に送り込まれました。そこで不相応にも、飛び級で入った14歳の男子生徒である悠太という身分を与えられて、彼のルームメイトとなったのです。この男装も二人一組という寮のルールを使って彼に近づくためのものでした。
「悠太、そっち重いだろ。交換しよう」
「あ、えっと、いいの?ありがとう」

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