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孤独を埋めて、満たして【短編】
第2章 満たして
♢ ♢ ♢
信じられなかった。
いつもなら、俺の部屋に来た女の子はみんな、少しでも長く俺のそばにいようと甘えてくる。俺も適当にそれをあしらって、朝になればバイバイ、それでおしまいのはずだった。
なのに、あいつは違った。
俺の全部を暴いて、俺の暴力的なキスも、その後の情けない衝動も全部受け止めたくせに。
俺をめちゃくちゃに翻弄して、身体じゃなく〈心〉の奥まで侵食してきたくせに、あいつは熱が引いた途端、ひどく冷めた手つきで淡々と服を着直し始めたんだ。
白い肌が制服の奥に隠れていくのを、俺はベッドに横たわったまま、ただ呆然と見つめることしかできなかった。
置いていかれる──。
その強烈な恐怖が胸を突き上げて、俺は柄にもなく、あいつの背中に声をかけていた。
「……帰んの?」
喉の奥から絞り出した声は、自分でも引くくらい情けなくて、惨めだった。
頼むからここにいてくれ、一人にしないでくれって、全身で懇願しているみたいだった。
だけど、あいつは俺の声を、完全に無視した。返事どころか、一度も振り返りさえしなかった。

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