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ほしいままに
第22章 喪失―澪奈の回想
あの日に戻りたいと、何度も思い返した、パパのおんぶの記憶。
あれは、遊園地で大はしゃぎをした日だった。パパは疲れきって歩けなくなった私を背負って歩いてくれた。
それから間もなくして、両親は突然交通事故で死んでしまった。
車のブレーキが利かなくて、崖から落ちてしまったのだと聞かされた。
私が七歳の時だ。
両親がいなくなった私は、パパのお兄さん、宗太郎伯父さんに引き取られた。
両親を失った悲しみからやっと立ち直ったころ、私は宗太郎叔父さんを“お父さん”と呼ぶようになっていた。
お父さんは独身なのに、シングルファーザーを自称して、私に愛情を一杯注いでくれた。
その愛情が、子供に注ぐには激しく濃密すぎることに気が付いたのは、私が十二歳になるころだった。

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