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ほしいままに
第6章 僕は彼女の秘密を知りたい(香宗我部優)
彼女に何があったのか。
オフィスを忙しそうに歩き回っていたかと思えば、いつの間にか姿を消し、契約を取って戻ってくる。
そんな彼女を横目で見ながら、僕は「森川澪奈の今を知りたい」という思いと、「知ってしまうのが怖い」という思いのはざまで揺れていた。
午後。
奥の応接室で賃貸契約を一件終えた森川澪奈が、客を見送って自席に戻った。
その瞬間、後藤支店長が珍しく席を立ち、彼女の横に立って肩に手を置いた。
「最近頑張ってるな。営業のコツをつかんだようだな」
「はい。ありがとうございます」
見上げた彼女の頬は、心なしか紅潮していた。

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