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第8章 香織サン登場

あたしがその場から離れようとしたら。




行くな、と言わんばかりに片手でギュッと抱きしめられた。




『ねぇ、かなとぉ？会いたい。彼氏と別れたの』


奏音に抱きしめられてるせいで、さっきよりも内容が聞こえてくる。




「いや、俺は会わないって言ったし」


『あたしが会いたいのっ！！』



何て、強引な…。



『奏音がイケナイんだよ。奏音のせいで、彼氏とうまくやれないんだから…奏音が好きなの』






ズキッと心臓が痛い。
何でかわからないけど。