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悪癖とトラウマ
第4章 春
「ひーちゃん、どうだった?」

教室に戻ると閒部がすぐに話しかけてくる。

正直、素直に言っていいのか…

「えっと…」

「怪我は…してないね。喧嘩ではなかった?……ひーちゃん、大丈夫?」

「へ?」

「顔、赤いよ?」

「…っ!!」

閒部はよく僕のことを見ていてくれる。

だから僕の変化にすぐ気が付く。

…が、僕が赤くなっているとは……


「ってことは…」

ああ、気が付かないでくれ

「春到来…?」

あぁ…

あれが夢だったら…

「…っ」

「マジかぁ」

「…」

「…?ひーちゃん、どうしたの?」

こいつには隠し事はできない。

もしかしたら

助けてくれるかも?

「男に…」

「…?」

「男に告られた…」

「!!?」

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