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不倫王の憂鬱
第4章 家庭忘却の女達
由香は毎朝子供達を保育園に送り届けると、彼の携帯に電話を入れる。

彼との話は
“次いつ会えるの?”
“またすぐ会えないの?”
この言葉から朝が始まり彼への服従が始める。

彼も彼女を離婚させた事に些かの優越感と緊張感があり、彼女を服従させる事で紛らわす部分を持っていた。


冒頭の通り由香の将来や子供達の将来を思い、彼は看護学校への入学を奨め、由香も答えようと懸命に人生設計の組み直しをし始める。

彼の関西出張の時は決まって大半を彼女の住む京都が足場となる。

由香はかいがいしく彼の為にディナーを作り、彼は平らげながら由香の身体が色づく夜半を想像し、子供達が熟睡するのを待つ。

深夜放送は関西ならではのお笑い系が多く、時事経済系の番組は関東よりも少なめかと思われた。

だが由香が彼の待つ布団に一糸纏わず入って来る時にはなぜか探偵ナイトスクープが放映されていた気がした。



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