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私なりの復讐
第3章 第三章 和合
彼との会う約束はいつも突飛だった。

たいていは既婚の私が予定を彼に告げ、彼がそれを自分の都合で埋めていく。

 私には持病がありあまり彼を長く受け入れることができない。
オーラルセックス・・・いわゆるフェラチオもあまり得意ではない。

その行為自体が昔から好きではなかった。

キャバ時代に男達に持ちあげられてきた私には男に奉仕する行為など愚劣でしかない。

しかし、彼はそれを最初から責めなかった。

どちらかといえば受け入れてくれていた。

私の中にも、あんたの容姿で他の女が来るわけないっていう自負もあった。

驕りといえばそれまでだが、彼にはそれでも余るくらいの私な筈だと心底思っていた。

喧嘩もした。
家を空けて朝帰りもした。
旅行にも行った。

普通の恋人同志のように・・・。

幸せ感いっぱいの私は彼の全てを上から見下ろしながらも好いていた。

私は高慢ちきな女ではない。
周りがそうしてくれていただけ。

勿論、年齢と共にチヤホヤされることも少なくなる。

それも理解しながら彼を彼だと黙認した。

通常の女性であれば男性の幸せが自分の幸せだったり、男性の喜ぶ顔を見たくなったり。

でも私は二人が良ければどんな形でも幸せだった。

娘も気づいていたのかいないのか・・・。

旦那も気づいていたかもしれない。
特に旦那とは数年肉体関係はない。

それだけに訝しく思う筈だ。

だがよかった・・・。

彼と会い、愚痴を言い、彼にボソッと言われる一言が私を天国に誘う。
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