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第4章 俺は琉じゃないよ?
「兄貴が入れるような隙を作ってやるつもりはないから」

「は? 」

「声くらいは聞かせてやるけど、頭ん中の女は愛里咲以外にしろよな」


有無を言わせない低い声…

弟から発せられる威圧感に、翔はゴクリと生唾を飲み込む。


「こっ…声が愛里咲ちゃんなら、頭の中だって愛里咲ちゃんになるだろ。昨日…その…見ちゃったし…」

しどろもどろになりながらも翔が琉へと言い返したのは、兄のプライドか…はたまた愛里咲への横恋慕を認めたくないからか…

どちらにしても、弟は兄のその態度が気に食わなかった。


「忘れろ」

「は? 無理…」

思わず即答で言い返した翔。
両手で口を塞いで恐る恐る琉を見れば、琉の口元は恐ろしい程に上がっていた。


「手伝ってやろうか?」

ヒョイっと、琉は手近な所に置かれていた花瓶を持ち上げる。

「ひぃっ⁉︎ いいっ‼︎ 忘れるよう努力する‼︎ 」

大股に何歩も後退りながら、翔は腰を抜かしたように座り込んだ。



その日から、毎晩のように聞こえる愛里咲の喘ぎ声。

(これ…わざと俺の部屋側の壁に寄ってヤってるだろ⁈ )

分かっていても、つい壁に耳を付けて聞いてしまう。


「ダメ…っ…聞こえちゃう‼︎ 」

「声くらい聞かせてやるよ」


─────はぁ⁈

漏れそうになる声を、翔は慌てて押し込める。


「あ、ん…っ」

(もう無理! 気が狂うーっ‼︎ )


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