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人妻コレクション~他人に抱かれる妻たち
第7章 麻由子~夫の浮気相手、その夫
「あ、あの・・・・・・・・」

どうにも耐えきれず、麻由子は口を開いた。

だが、それが聞こえなかったかのように、相沢もまた声を出した。

「汚い部屋でしょう」

「えっ?」

男の言葉に、麻由子は言葉に詰まった。

「私が好きに散らかしますからね。妻は帰宅したら眠るだけなんです。働けるだけ、働かせてしまってますから」

「・・・・・・」

「彼女には本当に悪いことをしています」

男の表情には、妻に対する真摯な光が宿っていた。

「相沢さん、あの・・・・・」

「・・・・・」

「私、少し片付けますわ」

自分でも想像していなかったことを、麻由子は口にした。

この妙な空気を和ませるためには、そうしたほうがいいような気がした。

「しかし、奥さん」

「いいからお座りになっていてくださいな」

立ち上がった麻由子はそう言うと、台所に向かった。

そして、洗われぬままに放置されていた食器に向かった。

「奥さん、困ります、そんなことをされてしまっては・・・・・・」

「平気ですから。いつもやってますので」

その言葉が、彼の妻、かすみへの皮肉に聞こえることを感じながら、麻由子は食器を洗い始めた。

お湯を使うことなく、麻由子は冷たい水で重ねられた皿を順に洗って行った。

「すみません、奥さん」

麻由子にそう頭を下げると、彼は立ち上がり、隣の部屋に行った。

「後からそちらも掃除しますわ」

部屋を片付けにいった様子の男の背中に、麻由子は声をかけた。

いったい私は何をしているというの・・・・・

夫の浮気相手の家で、家事を手伝うなんて・・・・・・

いえ、あなたはこの前失礼な態度をとったわ。その償いよ・・・・・・・・

相反する声が、麻由子の胸の中で交錯する。

15分程経った。

大量の食器が、何とか全て洗い終わりそうだった。

次はどうしようかしら・・・・・・・

麻由子は襖に閉ざされた男の就寝スペースをちらりと見た。

思い切って、そこを掃除しようか・・・・・

そのときだった。

麻由子はすぐ背後に男が立っていることを感じた。

「奥さん・・・・・・・・」

麻由子は前を向いたまま、動くことができなかった。

男の手が、麻由子の腰に触れた。
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