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第10章 菜々姫～囚われた戦国の美妻

結合の快楽を確かめ合うように、二人はしばらく静止した。

布団上で仰向けに組み伏せられた菜々に、甚八の巨躯が覆いかぶさっている。

菜々の最奥部にまで到達させるように、甚八は腰を更に密着させた。

「ううんっ・・・・」

うめくような息を漏らす菜々。

その息遣いには深く甘い香りが漂っている。

甚八が菜々の顔の横に手を置いた。

美しく、完璧なまでの女の裸体がそこにある。

菜々の美乳の頂に、甚八は優しく口づけを与える。

「あんっ・・・・・」

喘ぎながら、菜々が瞳を開き、上にいる甚八を見つめる。

「奥方様・・・・・」

菜々が、無言のままうなずく。

甚八がゆっくりと腰を振り始めた。

菜々は唇を噛みしめ、布団をきつく掴む。

男の欲情を与えられ、女の下半身が震えていく。

「あっ・・・・・、あっ・・・・・、あっ・・・・・・・」

なまめかしい人妻の声が、広間の皆に届く。

興奮を隠せない男たちの荒い息遣い。

次第に、甚八の腰の振りが加速していく。

牡の汗がぽたぽたと滴り落ち、牝の乳房を濡らす。

胸の膨らみを甚八は愛撫し、同時に腰をぐいぐいと押していく。

「あんっ・・・・・、ああっ、甚八・・・・・・・・・」

激しく首を振り、このような責めを経験がないことを菜々は伝えようとする。

乳房を揉みしだかれ、尻が浮き上がるほどに強く腰を圧迫されていく。

「ううんっ・・・・・・、ああっ・・・・・・・・」

苦しげに開かれた菜々の唇を、甚八が強く吸う。

夢を見ているような、妖しげな心地よさ。

甚八の、ハアハア、という獣のような息吹だけが聞こえてくる。

この男に全てを奪われたいという不貞の情欲。

人の妻である自分が・・・・。

菜々の手が甚八の背中に伸びる。

筋肉質の肉体に、牡の汗が浮き上がっている。

汗を拡散させるように、菜々は甚八の背中を撫でる。

甚八が更に激しく腰を突く。

「あっ・・・・・、あっ！・・・・・・・・」

嬌声ともいえるほどの声とともに、菜々の指が甚八の背中に食い込む。

甚八が上半身を倒し、菜々をきつく抱きしめる。

男の鍛えられた筋肉、汗、体毛が、菜々の理性を完全に狂わせていく。