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人妻コレクション~他人に抱かれる妻たち
第18章 貴子~息子の友人の父親との出来事
貴子にとって、それは久しぶりに楽しいひとときであった。

夫の帰宅はいつも遅い。

息子と二人の食事に慣れ切った貴子にとって、4人で楽しむ時間は新鮮だった。

きっと、それは彼も同じなのだろう。

目の前に座る渕上を見つめ、貴子はそんなことを思った。

「ごちそうさまでした!」

貴子が腕を振るった料理をたいらげた子供二人が、空いた皿を台所に運び始める。

「あら、偉いわねえ」

いつもとは違う息子の様子に、貴子は何だかおかしくなった。

子供たちを笑顔で見つめ、彼が貴子に言った。

「本当にありがとうございました」

貴子は少し頬を赤らめながら、彼を見つめた。

「気になさらないでください」

「息子があんな嬉しそうに食事をするところを見たのはいつ振りかなあ」

「よかったですわ、ちゃんと食べてくれて」

「とてもおいしかったですよ、貴子さんの料理」

「まあ・・・・」

子供たちはリビングでフルーツを食べながら、再び遊び始める。

しばらくの間、貴子はテーブルで彼との会話を続けた。

貴子は改めて知った。

目の前にいる彼が、妻の不在でいろいろと苦労していることを。

「こんなのでよければ、またいつでも呼んでくださいね」

「貴子さんのご家族にあまり迷惑をかけても・・・・」

「主人は週末もよく不在なんです。寂しいのはこちらも同じですから」

貴子の言葉に、彼が何か言いたげな表情を見せた。

少しばかりの緊張から逃げ出そうと、貴子は立ち上がった。

「そろそろ片付けますわ」

「じゃ、僕は子供たちにお風呂に入るように言ってきますね」

台所で片づけを始めた貴子に、彼はしばらく後に合流した。

「手伝いますよ、僕も」

「すみません・・・・」

狭い台所で、彼がすぐ隣に立った。

時折、彼の腕と自分の腕が触れ合う。

至近距離に彼を感じ、貴子は妙な昂ぶりを覚えた。

一緒に進めたこともあり、片づけはすぐに終わった。

子供たちはまだ、浴室ではしゃいでいるようだ。

台所で彼と二人きりでいることを改めて知り、貴子は鼓動を高めた。

「あの子たち、お風呂が長いですね」

貴子はそんなことを言って、自分の緊張を隠そうとした。

貴子の緊張とは裏腹に、彼は全く普段通りの素振りだ。

私、何だか変だわ・・・・

自分自身に戸惑いながら、貴子はそこに立ち続けている。
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