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人妻コレクション~他人に抱かれる妻たち
第18章 貴子~息子の友人の父親との出来事
「お風呂から出てきたみたいですよ」

彼の言葉に貴子は救われた。

台所という密室で彼と二人きりでいることに、貴子は妙な昂ぶりを覚えていた。

主人と別の方とこんな風になるなんて、滅多にないから・・・・

貴子は、言い訳をするようにそう思った。

既に午後10時が近いが、子供たちに寝る気配はない。

「いいよ、ママはもう帰って」

息子にそう言われ、貴子は渕上と顔を見合わせて笑う。

結局、それからの時間は4人でトランプをして過ごした。

普段はゲームばかりに夢中の子供たちだが、案外トランプも好きなようだ。

「何年振りかしら、こんなの」

貴子は子供に帰ったような気分で、いつしか一緒に楽しんでいた。

週末であり、明日はパートは休みだ。

久しぶりに解放感に浸り、貴子は忘れていたものを取り戻せたような気がしていた。

彼もまた、そうなのかもしれない。

「ああ、眠くなってきた」

夜11時を過ぎたころ、さすがに疲れた様子で子供たちがカードを投げ出した。

「何だ、もう寝ちゃうのか?」

渕上がからかうように二人に言いながら、貴子に視線を送る。

「寝るまで相手をしてきますね」

「お願いします」

彼が子供たちの部屋に言っている間、貴子は部屋の片づけをし、そして、リビングのソファに一人座った。

夜の静寂が人妻を包んでいく。

このような深夜に他人の家に一人でいる経験など、過去にはない。

彼はなかなか戻ってこない。

子供たちが寝てしまえば、深夜、彼とここで二人きりになるのだ。

貴子は、忘れかけていた緊張と昂ぶりを、再び思い出していた。

子供たちが寝たことを確かめたら帰りましょう・・・・

貴子は心の中でそう繰り返した。

やがて、彼が静かに戻ってきた。

「やっと寝ましたよ、二人とも」

「ありがとうございました」

「こちらこそ今日は助かりました、貴子さん」

「いえ・・・・。じゃあ、そろそろ失礼させていただきますね」

自らの戸惑いから逃げ出すように、貴子は玄関に向かおうとした。

そのとき、背後から彼がさりげなく言った。

「貴子さん、もう少しここにいていただけませんか」

「えっ」

振り返った貴子に、彼はためらいながらも続けた。

「こんな時間ですけど、ワインでも一緒にどうですか」

思いがけない誘いに、貴子の鼓動が密かに高鳴っている。
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