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第3章 悦子～町内会慰安旅行での出来事

「あれ、もうこんな時間か」

加藤が壁の時計を見ながら、そうつぶやく。

「あいすみません。よろしければお部屋に追加のお酒をお運びしますが」

「そうだな。じゃあ、そうしてもらおうか」

加藤の言葉に、男性陣がうなずいてその場を立つ。

「あの、まだやるんですか、皆さん？」

悦子が少し戸惑った様子で皆に訊く。

「せっかくの旅行ですよ。もう少し楽しみましょう、悦子さん」

「そうですよ、奥さん。あと少しだけでいいから付き合ってくださいよ」

「仕方ないですねえ・・・・・・。じゃあ、あと1時間だけですからね」

男たちの言葉に、悦子は渋々と言った様子でそう答えた。

そして、皆は加藤が宿泊する部屋に向かった。

同部屋の連中2名もまた、最初からそのグループにいた。

宴会場とは違う狭い空間が、一層、場の雰囲気を盛り上げる。

運ばれてきたアルコールで乾杯し、再び皆はカードゲームを始めた。