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梨華との秘密
第5章 蜜の刻
 三奈がなにか言おうと、唇を開きかけたが、


「パパ、それは私とママがパパの奴隷ってことでしょ?」


「梨華、だめっ、あなたは奴隷の意味がわかってないのよ!だから、二郎さん、梨華は許してやって、私ならなんでもします。だから、お願い、、。」


 三奈の懸命な叫びを無視するように、俺は梨華を縛りあげた。


「三奈、見るんだ。これが、お前の娘の本当の姿だ。ふふふ、幸が今のお前たちを見たら喜ぶだろうよ。幸が三奈で、三奈が梨華だからな。幸は、三奈、お前の気持ちを一番わかっていたからね。結婚する前に三奈を調教してって、幸が話してたんだ。まっ、今言っても幸は帰っちゃこないがな。」


「そ、そんな、姉さんが、そんな、、。」


 三奈がなにかを考えるように、言葉をつまらせた。
 三奈がなにかを言おうと、唇を開きかけたが、


「じゃあパパ、私がママの代わりで、ママが幸伯母さんの身代わりなのね?」


 三奈が違うと、言うのが聞こえたが、それを無視して、


「うん、身代わりじゃないがね。ママはお前を幸の生まれ変わりのように思ってるんだ。だが、そうじゃないよ。あの時の幸は今のママの方が似てる。幸の生まれ変わりじゃなく、幸が三奈になったのさ。」


「えっ、私が幸姉さん!?そんなに?」


 三奈の衝撃が俺には良くわかった。


「じゃ、私がママになるんだ。嬉しい!」


 梨華が嬉しそうに、ピョンピョン跳ねた。


「ふふふ、少し若いけどね、梨華。三奈、そこの鏡を落ち着いて見てみるんだ。今のお前は幸その物だよ。」


「うそよ!二郎さん、うそよ、ね?えっ、そん、な、、。姉さん、、、。」


 俺に言われ鏡を覗いた三奈の顔に、信じられない物を見た人間の驚きが広がっていた。
 そう、黒い革の紐が白い肌に食い込み、乳房を強調するように縛り上げられた三奈の姿は、幸に生き写しのようだった。


「三奈、今のお前は幸とそっくりだよ。身体も心もな。全て同じにしてやるよ。それが幸の望みだし、お前の望みだろう。」


「私が、姉さん。それが望み。二郎さん、姉さんは奴隷だった。私もあなたの奴隷。」


 三奈の顔に新たな希望と、妖しい炎がチロリと覗いた。
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