この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
half. ~Sweet blood~
第11章 主か、家族か…

ガチャンと玄関の開く音がした。



「おい、昂鍵くらい閉めろよ。開きっぱ…な…」



丁度いいと思ったんだ。ユキに見せつけてやろうって…俺は親友の気持ちを裏切ってでも、ルシアといたいって…



「あーごめん」


「いや…俺帰るから」


「帰るのかよ、来たばっかだろ」



ルシアの服を整え膝から降ろす。
ルシアだってユキが来た事は分かってて目を合わせないんだ、こんな状況だし。



「邪魔だろ」


「ん…別に今済んだから」


「昂、お前は何がしたいんだよ」



少し悲しげに、視線は床に落ち…力なく言う雪斗はルシアを一度も見ようとはしなかった。



「ユキがした事と同じ事をしただけ」



「そうじゃなくて、俺に見せつけてまで何をしたいんだ」



「俺中途半端じゃないよ?ルシアの事好きだし、ルシアが望むならルシアと生きてもいいと思ってる…でもユキは?死んだ方がいいらしいからな」



「お前っ…分かって言ってんのかよ」



「俺さ…達希の気持ち分かったよ。ルシアは俺を救ってくれたんだよ…だからルシアが望むならそれでもいい。だって俺やユキが死んだ後…ルシア幸せになる保証なんてないだろ?そんな悲しい事ってあるか?」



「お前人生かけてまでする事か?」



「大切なやつを救えるんだ、それならいい。それがたまたまhalfだったってだけだろ…ユキ、お前はルシアを残して死んでいく事を何とも思わなかったのか?それなら初めからhalfを拾うなよ」



「だな、俺売れば金持ちになれるんだしな。飼う事なかっただろ…ただ、雪斗を責めるつもりもねーし。拾われて助かったのも本当だ…ただいらなくなったんならしょーがねーよ」



「っ…違っ…」



「やきもちか?だから俺にルシア預けたんだよな…勘違いさせてまでする事かよ」



「あのさ、俺が原因なら俺出てくけど」




ほら、まただ…
ルシアは何とも思ってないって顔する。
寂しいとか辛いとか言わない。
見てる方が辛くなんだって…



唇をかみしめる昂は引き止めるように腕を掴んだ。



「俺はっ…ルシアに救われた、俺もルシアに何かしてやりてーって、好きなら当然思う事だろ?同情なんかじゃねーから」



/139ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ