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敦美のセンシュアルファンタジー
第1章 小指が疼く
 梅雨で濡れた花びらが歓喜する夏。ビーチへ敦美は来ている。
 ただ、遊びじゃなくて、取材。地元で名前と顔が知られているラジオ局のアナウンサーなの。

「週末の保海ビーチへきました」
ヘッドホンを被り華やいだ声。短い髪が浜風にそよぐ。
 一緒にいるのは先輩アナウンサーの佐藤。彼はスタッフに合図しながら敦美の隣でフォロー役に徹していた。
 家族連れだよ、取材する相手を目くばせで教える。

 自慢の両笑窪を浮かべて笑顔で頷く敦美。そこへ通りすがりの男。
 長袖の開襟シャツに黒い長ズボン。背も低く学校帰りの中学生にも思えた。
「近くの学校からでしょうか」 
 好奇心が強く取材を楽しみにしている彼女だから、決められた相手よりハプニング的な会話を待ってもいた。

 男は敦美へ近づく。
「ぼく、山下賢だよ。お姉ちゃんを知ってるんだ。握手して」
 幼い喋り方だし童顔だが、どうしても二十歳は越える雰囲気が漂う。
 実況中継だし、リスナーを無視もできない。
「これからも番組をよろしくね」
 細い腕を伸ばす。

 白昼で警戒心もない敦美の華奢な指を賢が柔らかく包むように握手する。
「スマシス、クッセト、タナア」
「とんでもないですよ。」
 済みません、と謝ったと感じた敦美。小指が妙に疼く。
「ぼく、異星人だよ。時間を止めたんだ」
 人とくれば、意味は分かるが、何かの冗談と受け取る。
「色々な方がビーチに来てますね」
 取材の相手を変えようと彼から目を逸らしてしまう。
「お姉ちゃんから熱いの感じるんだ。どこなの教えて」
 賢は後ろから彼女の腰へ腕を回す。

「しないの」
 逃れて前へ駆け出す敦美。こういうことをしたらスタッフも黙ってないはずだが、動かない。
「なんでよ」
 彼女も変異に気づいた。波音もしないし、みんなおとなしく同じ姿勢のまま。
「時間を止めたんだ。こういうこともできるよ」
 ブラウスのボタンが勝手に外れて行き、下着がページ色に輝く。
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