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可愛いヒモの育て方。
第8章 芽生え

「家に着くまで寝てようかな」
「運転してる俺の隣で!? 俺昨日、友梨香さんより寝てないのに」
「そんなの、麻人が悪いんじゃん。オモチャ使っていろいろ……」

 そこまで言いかけて、はっとして麻人を振り向く。

「そういえばローターは!? 私持ってきてないよ!?」

 というより、今朝起きてから本体もリモコンも見ていない。もし旅館に忘れてきたとしたら、大変だ。あんな使用済みのアダルトグッズ、片付ける方も嫌だろうし。

「ああ、洗って一応持ってきましたけど」
「あ、ありがとう!」

 あれを麻人に片付けられるのも、わりと嫌だけど、まあもう今さらな気がする。

「麻人、今入れてみる?」
「……頭平気っすか? 今俺運転中。あ、ぶ、な、い」
「ちぇー。結局麻人にローター入れてない! 私の次するって約束したのにっ」
「はいはいまたいつかねー」
「絶対しないだろ」
「うん」

 麻人はきっぱりと頷きやがった。私の次入れるとか言って、ハナからローター使わせてくれる気なかったな、ムカつく。

「いいよ、妄想の中でいっぱい苛めるから」
「…………怖っ」
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