パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第3章 甘いのはお好きですか？

「おかえり・・なさいませ」

驚愕を顕にした顔を素早く下げた執事服に身を包んだ男

ドレープを広げ、青年に恭しく挨拶したメイド２人

「あんたが橋本？」

青年が楽しげに口元を歪ませ男に訊ねた

「はっ。如何にも私が咲お嬢様の教育長の橋本で御座います。お初にお目にかかります。比奈菱様」

「あんたんとこのお嬢様なかなかよかったよ」

含みのある言い方をし、抱きかかえていた少女を橋本へ引き渡す青年

気を失った少女の濡れた髪を刹那げに見た橋本の手が震えた

「お嬢様に一体どのような仕打ちを？」

怒りに満ちた瞳で、自信に満ちた、したり顔の青年を見た

橋本の怒りなどまるで気にしていない・・寧ろ楽しむような様子の青年

「仕打ち・・ねえ？・・どちらにせよ、お嬢様が望んだこと・・・あぁ、違った違った！そちらの天璃矢当主が望んだんだったね？」

くくっと可笑しそうにわらう青年に苦虫を噛み潰した顔をした橋本

「明日また迎に来るよ」

「なりません！」

楽しげな青年に怒りで震えた橋本が返す

「へぇ？そーゆーこと言えた立場じゃないよね？」

ギロりと初めて目に鋭さを見せた青年