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主な君に逆らえない
第4章 title 濡れた女
ふと視線を感じるきがしまして、気付かれないように周りを確認の上します

髪を気にするフリをして左右を・・・

帯を気にするフリをして後ろを・・・

茶室近くに置かれた茶椅子に浴衣を着崩した透矢がいました

驚いてじっくり見たいのですが、そうもいきません

一瞬で焼き付いた彼の肌蹴て見えた胸板と肩にはしたなくも欲情してしまいました

「気にせず前見とけ」

耳に直接透矢の声が入りました

反射的に振り向きたくなるのを必死に堪えました

配られてくる点てて頂きましたばかりの抹茶と茶受けを作法に従って一口頂きました

ほろ苦いお抹茶の味が甘くなった口に程よく、私の喉も潤います

「おいしい?」

またもイヤホンから直に透矢の声が入ります

返事なんて出来ないのを知っているくせに卑怯です!

「寂しかった?」

ずくんと心が重くなりました
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