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毒舌
第7章 テイクアウト
我にかえって
香島さんを突き放し
慌てて胸をしまったけど
時すでに遅し。
口許を指で拭って
香島さんは
ニヤリと口角をあげた。
「けっこう本気のキスだったよね?」
「ちちち、違います!」
「琴美ちゃんて見かけによらずエッチだったり?」
すごく嬉しそう、
鈍器で殴って
記憶を奪いたい。
「わ、わたしすきなひといるんです!お付き合いできませんっ」
テンパる私に
香島さんは目を丸くした。
「彼氏?」
「っ……そ、そうです」
「……ふうん?」
ホントかなぁ?という
疑わしい目で見られて
思わずタジタジに。
「でも合コンは行くんだ」
(ヤバイ……言い訳が思い付かない)
私が沈黙してると
香島さんは
コピー用紙の束を
ヒョイと取ってくれた。
「遠距離恋愛か何かで欲求不満なの?」