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毒舌
第13章 豹変


出来るならば
一秒でも早く
この病院を立ち去りたい
私たちを捕まえて

先生は
にっこりと
「お茶でも飲んでいく?」。


断れば
あるのは死のみ。

むしろ
死んでしまえたなら
どんなにか楽かしら。


香島さんなんて
空きっ腹にお茶とか
拷問、

ましてや
今しがた受けた
重いストレスのせいで
内臓が荒れまくりのはず。


「誤解しないでね?ただの愛情の裏返しなんだから」


先生は
そう言って
可愛らしく笑いましたとさ。

そんな愛情はいらない。


「でも共に戦場を生き延びた戦友くらいに、親密度は上がったでしょう?」

「そうかもしれませんね、今ならあまりにも可哀想すぎて、慰める意味で体を許しても構わないかもしれないというサトリの境地です」

「マジで!」

「モノノタトエですけど。しませんけど」

『しねぇのかよ。お前も大概に冷酷だな。ここに来てまさかのぬか喜びとか、トドメをさす気か?』


とにかく
あまりのストレスに
テンションがおかしかった。


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