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毒舌
第15章 誤解、発覚、……嵐の海で
「自己紹介も済んだみたいだし、そろそろ泳ぎましょ?それとも暴れ足りないならビーチバレーでもいいわよ」
薄ら笑いで言う先生に
私は苦笑いをした。
この人は
どうしていつも
こんなに余裕があるのかしら。
『爪の垢でももらっとけ』
(えー……)
不意に先生が
二人に聞こえないように
私の耳元に囁いた。
「直哉はああ言ってたけど、でも二人は恋人なんかじゃないんでしょう?」
クスクスと
全てを見通したような
自信に満ちた笑い。
「二人が恋人なら未だに琴美ちゃんが処女だなんて逆におかしいものね?」
それは
イッちゃんが
ただの女の子とは違うと
すでに
見抜いたからこその言葉。
私はゾッとした。
「楽しくなって来たわ」