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第15章 誤解、発覚、……嵐の海で

「あとねイッちゃん。何でかわからないけど先生にイッちゃんの体のことバレてるから気をつけて」


真剣な顔で忠告すると
イッちゃんは青ざめた。


「バレてる！？何でっ」

「先生、スイッチ入ったら恐いから。もうマジで気をつけて。この際香島さんは味方にしとかないと生きて帰れないかもっ…！」

『おいおい……物騒だな』


用心にこしたことはないわ！


「あたし、知り合いのカメラマンにも写真集出そうって脅されてるの」


イッちゃんは
急にグスグスと
弱音を吐き出した。


「両性具有を売り物にするなんてあんまりだわ」

「よしよし」


いつも明るいイッちゃんが
弱音モードになると
慰めるのは私の役目。


『だから一華の奴、休暇をとってんのか』