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毒舌
第15章 誤解、発覚、……嵐の海で
違いますよ、の
一言を言う前に
香島さんが
やけに真剣な目をして
こっちを見た。
タイミング的に
出かかった言葉が引っ込んで
息を飲む形になっちゃった。
「でも俺、昼間も言ったけど別に諦めないから」
「……はぁ、」
もはや
何て返していいかもわからず
うやむやな返事をする。
「いつか振り向かせてみせるから、そのつもりでいて」
「…………」
もう
私のレズ疑惑は
いつ否定したらいいの?
内心泣きそうな私に
酔っ払いが
追い討ちをかける。
「忘れてたわ。琴美ちゃんにプレゼント用意したの。これ使って?」
悪魔から渡された
謎の包みに
私は怯えた。
「何ですか?これ」