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毒舌
第17章 別離の刻
尻尾を巻いて
逃げるつもりは毛頭ねえ。
俺は
俺のやりたいようにやる。
その結果がどうだろうが
そんなこたいいんだ。
「お前と生きてお前と死んでやる」
命ある限りは
傍にいたっていいだろう。
くたり、と
腰の力が抜けて
へたりこむおりょうに
俺は眉を潜めた。
「どうかしたか?」
「だって……トビが……」
「腰が抜けたのかよ、しょうがないやつだな」
胡座を組んだ脚の上に
おりょうを抱えると
ずいぶんと小さく感じた。
しがみつく様子は
それこそ幼子のようだ。