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毒舌
第17章 別離の刻
いつだったか
そう
最初におりょうは
俺の舌に毒があると言った。
だが
おりょうから香る
甘い体臭も
俺にとって
どうしようもなく
それは毒だろう。
人間の女なんかに
執着するなんざ
本当は
ありえないと思って来た。
何度も何度も否定をしたが
結局はこの誘惑に
敵わなかった。
「んんっ……」
舌を絡めると
ますます強く香るようで
やめられなくなる。
それの正体が何かも
薄々わかっていながら
罠でもいいとさえ思う、
俺は
おりょうが欲しかった。