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毒舌
第4章 近くて遠い


「でもねぇ心配。無理してそうで」


近堂さんは
面倒見のいい
お姉さん気質で

最近はよく
心配されてしまう。


もしかしたら
周りに
迷惑かかってるのかな。

口では
大丈夫ですよ、なんて
誤魔化すくらいしかできない。


息抜き挟むって
難しいなぁ。


給湯室で
一人、

自分のための飲み物を
用意していたら

珍しく
香島さんが現れた。

営業の人たちは
ほとんど留守だから
珍しいのよ。


「あ、ちょうど良かった。俺にも何か飲み物ちょうだい」


爽やかな笑顔、

この間のことは
特に気にしてないみたい。


私が
香島さんの
コーヒーをいれていると

それを待つ香島さんが
暇つぶしでもしてるのか

給湯室の隅で
何か書いていた。


「琴美ちゃんてさー」

「なんでしょう」

「俺のこと嫌い?」

「いえ、特には」


淡々と答えると
何故か苦笑いされた。


「はい、コーヒーお待たせしました」

「おもっきし眼中にもないわけだよね」

「?……はい」


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