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毒舌
第4章 近くて遠い
「お疲れさま。もう上がっていいよ」
後ろから
近堂さんに肩を叩かれ
ふと気付くと
とっくに
退社時間を回っていた。
仕事に集中してると
時間ってあっという間。
後片付けなんかしてると
さらに時間はたって
ロッカールームで
着替え終わって
出てきた私に
喫煙所にいた
香島さんは苦笑い。
「……あれ」
「待たせ過ぎ」
待ってたのか。
ちょっと
忘れていたなんて
言わないほうが無難かも。
「お待たせしてすいません」
視線をそらしたまま言うと
頭を軽く小突かれた。
「タバコ吸いすぎてヘビースモーカーになるとこだった」
「それは大変ですね」
ざ、他人事。