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毒舌
第27章 大禍時/後編
それに、だ。
人間たちの
集まる場所である
都を目と鼻の先にして
おりょうに集りだした
魑魅魍魎共にも
納得がいかない。
おりょうの
云う通りであるなら
都はすでに
妖怪共の巣だ。
一体何が起きているのか
一人
気儘に生きてきた俺には
とんと事情がわからない。
鶴女を締め上げて
問い詰めたいが
それも敵わぬ身。
自由ではないことが
こんなにも口惜しいとは。
妖気を探れば
ここからでも
都にいる妖怪の
気配がわかった。
俺より格下ばかりだが
いかんせん数が多い。