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毒舌
第29章 年下の
次の駅の
ホームに降り立つと
やっと生きた心地がした。
人いきれからの解放ね。
「やだもう……パンストどうしよう」
雑踏から抜けたら
すごく目立つ、
恥ずかしい。
トホホと
ショボくれてたら
まだほんのり赤い顔をして
高校生くんが呟いた。
「キヨスクに売ってるかな」
私をベンチに座らせて
キヨスクまで行ってくれる
うぅ、親切。
それにしても。
(さっきの……何だったんだろう。痴漢は痴漢にしても、どうして何もされないうちから動けなくなったんだろ)
まだ少し
貧血みたいな
目眩がする。