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毒舌
第29章 年下の
「いろいろありがとう。助かっちゃった」
「どういたしまして。――あ、俺、かんざきりおっていいます」
「りお君か。お礼に何か……何がいいかな」
んー……と
私が考え出すと
りお君は慌てて
「お礼なんて!」と
言ったのち、
「あ、」と
何かを思いつき
どうしよう……と
目をさ迷わせる。
「ん?」
私が軽く首を傾げると
りお君は
少し困った顔で考えてから
照れくさそうに
切り出した。
「もしよかったら……ライヴに来ませんか」
「らいぶ?」
「バンドやってるんです。月一でライヴハウス借りてるんで、都合つくときにでも……ダメですか?」
ぽくぽくぽく、ちーん。
「ライヴ。バンド。――音楽か」
『そこは考えるまでもなくね?』