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毒舌
第30章 小さな絆
『現世で妖怪の俺と戯れるか、来世で結ばれるか。お前どっちがいい?』
「え……」
心臓が一瞬
変な跳ね方をして
息を飲んでしまった。
何を聞かれているか
よくわからないまま
ドキドキと
心音だけが高まっていく。
『俺がお前の中で大人しく浄化されたら、来世では一緒に過ごせる。同じ人間として』
浄化?来世?人間?
『神がそう言った』
頭はついていかない。
ざわざわとする中で
違和感が
付きまとうことだけ
ハッキリと感じた。
(トビは神様なんて嫌いなんじゃなかったの……?)