この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
毒舌
第31章 告白
違う。全然違う。
おりょうの記憶で知ってるトビのキスよりずっと艶かしい。余裕がなくて時間がなくて、互いの纏う服が煩わしくて、猛獣みたいに気持ちが昂るのはどうして。引き裂いて襲って。私の全部奪って。
せわしく這いずる舌が耳や首を濡らしていく。私は歓喜の悲鳴が喉の奥に詰まって身悶えながら抱きつくしか出来ない。
「だから全裸で寝ろ、って……」
耳元で直に低く唸る
トビの声に心が震えた。
「ト、ビ……っ」
トビの肌に
唇を寄せて舌を伸ばす。
トビの味がした。
下着越しに密着してる
トビに
手を伸ばして触れてみた。
ドクドクと
狂暴な脈が
力強く暴れてる。
これがトビ。
記憶にトビを刻みながら
私は貪欲に求める。