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毒舌
第32章 日常非日常
思えば私は
長い長い時間を
トビと一緒に
過ごしてきたんだなぁと
最近になって
あらためて
そう感じる
――ゆとりが出来たかな?
トビがいたはずの心
トビがいたはずの時間
トビがいたはずの場所に
今は
存在を感じられない
取り残されたような
孤独感が
ずっとのし掛かっていた。
寂しかったし
苦しかった。
それでも私は
トビを信じて
待つって決めたんだ。
空元気でも
塞ぎ込むでもなく
ぐっと堪えて
その時を待つんだ。
あれからもう
何ヶ月も経ちました、
季節も
人々の装いも
すっかり替わっちゃったよ、
トビ。