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毒舌
第32章 日常非日常
ライヴハウスは
いつ来ても
オロオロしちゃう。
真っ暗空間に
ライトがほとばしって
何処へ行けばいいやら。
結局
ステージから離れて
カウンターの片隅に
落ち着いちゃうのよね。
高校生の
女の子たちに混じって
跳んだり跳ねたり
出来ないし。
「今回は何か合同ライヴだから、違うバンドもいるんだって」
「えー?なにー?」
ガンガンと
うるさい演奏の中じゃ
会話なんて
まともに出来ないし。
香島さんの耳に
手を当てて
がんばって叫ぶ。
「次のバンドがー」
「なんか」
すぐそばで
クスクス笑う
香島さんの目に
思わず
言葉を飲み込んだ。
「こういうのも悪くないね。新鮮」