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毒舌
第33章 見えない魔の手
掃除に行くなら
手伝おうくらいの
軽い気持ちだった。
エレベーターで降りた五階
今は使われていない
お店が一件だけ。
入り口の
小さなシャッターをあけて
ドアを開けるりおくんの
背中についていった。
昼間でも薄暗い店内。
バーらしい
カウンターのまわりに
固定されたイスが並ぶ他は
隅に寄せられた
いくつものテーブルと
山積みのイス。
奥の方は
ボックス席が
続いてるみたいだった。
りおくんは
店内の明かりをつけるけど
赤みを帯びた
暗い照明は
余計に目をぼやけさせる。