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毒舌
第5章 加速
「お客さん、着きましたよ。大丈夫ですか」
タクシーの
運転手さんに呼ばれ
私は一瞬
ビクリと飛び上がる。
支払いを済ませ
逃げるように
自分の部屋に戻って
ドアを閉めたら
途端に
足の力が抜けてしまう。
(は、恥ずかしかった……!)
『まぁ、熱でもあるとか思われたんじゃねえ?』
(気楽に言わないでよ!トビのせいだからね!……あれ?トビのせいなのかな?)
ていうか
さっきのは一体
何だったんだろう。
また体が
じわじわ熱くなる。
(ね、ねぇ……さっきのって……)
もしかして
トビが私に
キスしたのだろうか。
今まで
声だけ意思だけの存在で
私に何か出来るだなんて
思いもしなかったけど。