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毒舌
第34章 昇華
近くのテーブルに
押し倒されて
あちこちキスをされながら
夢中で
トビを呼んでいたら
ある時突然
ドンガラガッシャンと
イスに躓いて転ぶ
りおくんが目に入った。
「あ、あの、俺、すいません!!」
真っ赤な顔で叫んで
ダッシュして
また転んで
トドメとばかり
シャッターに
突撃しちゃって
……りおくん、
テンパりマックス。
とはいえ
りおくんの存在を
忘れてた私も
トビとの情事を
目撃された事実に
赤面一直線。
「アイツ、お前に似てるな」
涼しい顔で言って
トビが私の耳を舐めた。
本気のイチャラブとか
見ちゃった以上
もう
りおくんが
私に
絡んでくることは
ないと思われ。
「ひゃ……ぁ、トビ、ねぇ。こんなとこじゃダメだからっあ」
「さっきからしてんじゃん」
完全なるトロ顔で
メロメロの私には
トビを止める手立てがない。
「家で。ゆっくり……話も聞かせて?」
涙ぐんでお願いすると
また不敵な笑みを
悠然と浮かべた。