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毒舌
第6章 あやかしとおりょう
吸い寄せられるように
唇を重ねた。
舌をからめてやると
おりょうの微かな声が
耳に心地いい。
それまで
純白に煌めいていた
おりょうの柔肌は
朱がさしたように
ほんのりと色付いた。
小さな両手が
俺の頬を包む、
どうしたことかと
顔を離すと
おりょうは俺を見上げた。
「どうしてやめてしまうの。もっとその毒をちょうだい」
「――毒?」
「体が熱くて頭が痺れるのよ。貴方の唾液には毒があるのでしょう」
俺の口の端についた唾液を
舐めとりながら
もっともっととねだる。
男を知らないおりょうには
なるほど
毒薬の効果だと
おぼしめるものがあったか。