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毒舌
第3章 新生活のはじまり
「…………チョー最悪な夢見た」
目を覚ました私の第一声が
まだ薄暗い部屋にこぼれた。
『俺様の出る夢にケチをつけるほどお前は偉くなったのか』
頭の中で返って来たのは
鼻で笑うような声。
静かで
よく通るような
端正な声質なのに
悪質な性格により
歪んでしまっている。
『悪質な性格、ね』
相変わらず
私の思考は筒抜け、
今さら隠すこともないけど。
「こどもの頃のピュアな自分が憎い……」
何でこんなやつに
だいすきだなどと
言ってしまった、
幼い自分よ。
『は、こっちだっていい迷惑だ』
きらいキライ大っ嫌い!