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羽のある生物・羽の無い女
第9章 継承
繭を作ったよ。

わたしのカラダは、少しづつ白い糸になって
眠る子の周囲に、あたたかな部屋を作った。

わたしは、運が足りなかったと思う。
この繭を、ひとつ作ったら、終わりみたいだ。
だから、一緒に部屋に入った。
内側を、あとすこし塗りかためた。

やっと落ち着いたよ。
わたしのカラダは、何か柔らかいものになっていく。
やりきったな、と判った。

よかったよ。
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