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執事とお嬢様の禁断の模様
第5章 繋がらぬ想い
「昨日も……突然別れようなどと……。
なにか、あったのではありませんか?」
秀一は私に構わず、追い打ちをかけてくる。
「……~っ! そ、そんなこと…っ」
逃げ場をなくした私は、
秀一から目をそらしてしまった。
「きちんと私の目を見てください」
「……っ…!!」
私は思わず、秀一と目を合わせてしまった。
あっ……
秀一の瞳には厳たる光が宿り、
なぜだか逆らえないような気がした。
目がそらせない。
ど……どうしよう…!
逃げられない……
不安と恐怖で、冷や汗がにじむ。
秀一は鋭く目を細めた。
背筋がゾクリとする。
「お嬢様は……私が嫌いですか?」
「っ…嫌いなわけ……」
「では……なんですか?」
「……っ…なんで、そんな…っ…」
私はこの場から逃げ出したいのを
こらえながら、必死に逃げ道を考える。
すでに自分の声は震えてしまっている。
身体も、震えているのがわかった。