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執事とお嬢様の禁断の模様
第3章 私を見て

 気がついたら、私は浅葱に抱きついていた。


 もちろん、私は裸のまま。



「…っ!?!? 妃奈浬お嬢様っ……!?!」

「いやっ…いや……」

「…お嬢様……?」

「はっ…離れちゃいや……」

「………」



 浅葱にすがって、静かに涙を流す私。



 お嬢様なのに、だらしない。



 そんなのわかってる。



 でも……とめられなかった。




「ねぇ、私達が恋人同士になってから、もうすぐ3年経つね……」

「………」

「なのになんで浅葱は……キス以外、してくれないの?」

「……っ」



 浅葱は、押し黙ったまま。


 私はそれが悔しくて、悲しくて、言うつもりもないことなのに勝手に口が言葉をつむぐ。



「我慢できなくなったりしないの? 触れたいとか、思ったりしないの?」

「………」

「それとも…触れたくないの…?」

「…っ! そういうわけでは……」

「じゃあ、なんで? 私、ずっと待ってるのに……ずっと、
浅葱のものになりたいって…思ってる…のに」

「…っ…」



 浅葱の服がどんどん私の涙で濡れていく。


 元々黒い服なのに、私の涙がさらに黒くシミを作った。



「好きなの…大好き……」

「………」

「好きだから……浅葱のものになりたいの……」

「………」

「ダメ…なの……? どんなに想っても、叶わない望みなの…?」

「……っ…」



<お願い…もう、しゃべらないで……>


 内なる自分がそう叫ぶのが、聞こえた気がする。


 でもそれは感情に押し流され、意味をなさない。



「…っ…ねぇ……」



 声をかけても、浅葱からの返事はない。


 それがこのときはすごく、悲しかった。



「浅葱は……っ…」



 自分が前から言いたかったことが、想いが、溢れ出す。


 涙の勢いが強まり、声も一際大きくなった。



 私はぎゅっと目をつぶった。



「浅葱は…っ……私と同じことを、思ってくれないの……っ!?」


「…~っ!」




 バッ!



「…~っっ!?!?!」




 浅葱は私に向き合い、なにかをこらえるような表情で私の肩をつかんだ。


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