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執事とお嬢様の禁断の模様
第12章 未来へ




ふふっと笑う私を見て、沙耶香は訝しげな表情を浮かべる。




「髪は淡い栗色で…瞳の色は秀一さんに似て蒼いけど、
 目は丸いし…やっぱり、母親に…」


「ふふふ…ううん、本当にそんなこともなくて…
 私もびっくりしたんだけど」

「……?なになに?」


「ちょっとまっててね」





あるものを取りに、パタパタと小走りをする私。






ぎゅっ…




「っ…?秀一?」




いきなり、秀一に手をつかまれ身体を支えられた。



秀一を見ると、顔には少し焦りが浮かんでいる。




「走ったら、危ないだろう…」

「だ、大丈夫だよ…」


「ふふ…秀一さん、結構過保護なんだ」





クスクスと笑う沙耶香に、私は苦笑いをする。


秀一は厳しい表情を緩めない。




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