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執事とお嬢様の禁断の模様
第12章 未来へ








「――久し振りに会えてよかった」







部屋に戻り、窓を眺めている秀一にふふっと微笑む私。



秀一も「そうだな」と言って、柔らかく微笑んだ。





「…イギリスか、大変だな…」


「うん。またイギリス行くんだもんね。しかも妊娠してるのに…。
 外国まで行って仕事するのは大変そう…」

「私も外国に行ったことは何度かあるんだが、日本と違って
 治安も良くないし、偽の警察署もあったりしてなかなか大変だった」


「えっ、偽の警察署?!」

「ああ…外国に行くと日本がどれだけのほほんと
 してるのかがわかって、驚いてしまうよ」




そう言ってあっけらかんと笑っている秀一を見て、少し冷や汗をかく。





あ……



たまたま左手のリングに目が行き、思わず頬が緩んだ。


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