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執事とお嬢様の禁断の模様
第4章 更なる山道



 チャプン…


 結局、広いお風呂に一緒に入ることになった。


 狭くなくてよかった…とこのときは心底思った。


 だって…狭かったら秀一と密着……


 そんなの、恥ずかしすぎるっ!


 想像しかけて、顔が熱くなる。


 ちらりと秀一を見ると、目が合ってしまった。



「~~っ!?」



 ジャブンッ



 目が合ったのがすごく恥ずかしくて
勢いよく元の体勢に戻ったため、
水も音を立てて勢いよくはねた。


 うそっ…秀一と目が合っちゃった…

 てことは、秀一、ずっと私を見てたってこと…?

 恥ずかしい…!



「秀一…頼むから、あんまり
見ないで…? 他のもの見ててっ」

「…妃奈浬しか、見るものはありませんが」

「っ……えっ…と、お湯の上に浮かんだ
花びらでも見てて! ここ、
豪華だから飽きないでしょっ」

「…妃奈浬を見ていたいのですが、ダメですか?」

「…っ…ダメですか…って……」



 …秀一、私をのぼせさせるつもりなの…?


 実際水面に映る私の顔は、
ありえないほど真っ赤だった。


 幸い濁り湯のため、湯の中に
入っているなら身体は見えない。

 でも……


 秀一に見られていると思うだけで、ゾクゾクする。

 なんだか触れたくて、たまらなくなる……


 おかしいかな…?

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